検閲前夜のひらログ

おひまつぶしになれば、さいわいです。

「らしさ」解体

私の尊敬するキーボーディストには、ピアノを習っているというだけで「女かよ」とからかわれた子ども時代があったらしい。仮に私が〈ピアノは女が弾くもの〉と決め込んでいたなら、その出会いを機に「男の子もすてきにピアノを弾くのか」と知見を広めていた…

面接後記

新卒が面接で話すことは、華々しい経歴や実績でなくてかまわない。このことは、ゼミ、サークル、ボランティア、バイトリーダー、留学経験、このうちのひとつにも関わりのない私から自信をもって伝えたい。ついでに、スカートを穿かなくても、化粧に細心の注…

知らない

名前は聞いたことがないまま、私が「無知の知」に近い概念を獲得したのは小学生のころだった。「自分の知らないものは存在しないものとする世界って地獄だな」と思った、当時のできごとがある。ほうれんそうから思いつくものを書き出そう、と言われて、報告…

みんなちがって

「成績優秀で、アルバイトにも趣味にも打ち込んで、時間を有効に使っていたんですね」と言われて、「身に余るおことばです。私はほんとうに暇でして、やれるだけのことしかやらない姿勢を貫いて、それなりの成果を上げてきたにすぎません。時間の無駄遣いを…

アンダーザブリッジ

川べりの斜面に腰かけて、さっき買った納豆巻きを食べ終えたところで、これを書いている。日射しが首筋を灼くのと、蟻が膝までのぼってくるのには困ったが、清潔な内装や慇懃な挨拶から離れるのに、ここはうってつけだ。草木と土のにおいでいっぱいになりた…