検閲前夜のひらログ

おひまつぶしになれば、さいわいです。

城のスケッチ

きわめて酒に弱い私が、擬似の酩酊感を得ようとして試みたのは、迷子になることだった。私はインターチェンジ裏のホテル街にいた。読者の感興をそそるような事件はなにもない。その散歩のはじめからおわりまで、私はひとりだった。記憶を頼りに同じ道を辿る…

続・「らしさ」解体

規範を逸脱するものの存在が、規範を無効化するのではなくかえって強化するという非合理的な構造を有しているのが「らしさ」である、という話を昨日ここでした。しかし、私が言うまでもなく、「らしさ」を持ち出す人は、それに根拠がないことなどおおよそわ…

「らしさ」解体

私の尊敬するキーボーディストには、ピアノを習っているというだけで「女かよ」とからかわれた子ども時代があったらしい。仮に私が〈ピアノは女が弾くもの〉と決め込んでいたなら、その出会いを機に「男の子もすてきにピアノを弾くのか」と知見を広めていた…

面接後記

新卒が面接で話すことは、華々しい経歴や実績でなくてかまわない。このことは、ゼミ、サークル、ボランティア、バイトリーダー、留学経験、このうちのひとつにも関わりのない私から自信をもって伝えたい。ついでに、スカートを穿かなくても、化粧に細心の注…

知らない

名前は聞いたことがないまま、私が「無知の知」に近い概念を獲得したのは小学生のころだった。「自分の知らないものは存在しないものとする世界って地獄だな」と思った、当時のできごとがある。ほうれんそうから思いつくものを書き出そう、と言われて、報告…