検閲前夜のひらログ

おひまつぶしになれば、さいわいです。

面接後記

 新卒が面接で話すことは、華々しい経歴や実績でなくてかまわない。このことは、ゼミ、サークル、ボランティア、バイトリーダー、留学経験、このうちのひとつにも関わりのない私から自信をもって伝えたい。ついでに、スカートを穿かなくても、化粧に細心の注意を払わなくても、問題ない。では、なにが求められるのか、それはいまもわからないままで、結果通知の届くたびに浮き沈み(ほとんどは沈み)をくりかえしている。

 面接では、ことばに関心があり、思いをことばにして伝えあってきたということを、必ず話すようにしている。そして、そのことが了解されたという感触があったときだけ選考に通過できた。伝えあいの場で、伝えあう力を持っていますと宣言するのは賭けだ。そのときの話しぶりそのものを根拠として示さねばならないから、「伝わってこないな」と思われたらおしまいなのだ。

 すごい面接官に会った。その方は「こういうことが言いたいのですね」と、思考や感情以前の状態にある断片を言語化して整理し、もとの持ち主である私に差し出した。つまり、平生から私がまさにしたがっていることを、やってのけた。しびれた。あくまで想像だが、縛られてぶたれながら解放感を味わう心地がした。