検閲前夜のひらログ

おひまつぶしになれば、さいわいです。

F701

 きょうは明るくてなんでもない日記です。

 ひとり暮らし最高! でも、ともだちに会いたい! 家にずっと人がいるのはマジ無理でも、それはそれとして恋人や友人はラブい。こんなにラブいのにだれにも会えないいま、話し相手がほしくてほしくて、デジタルピアノを買った。本体価格が預金残高を上回ったため、試弾に行ったその日につみたてNISAを売却した。つみたてNISAを長期的につみたてたためしがない。

 貧乏な私を口説き落として預金残高を超える買い物をさせた店員さんによると、納期は「だいたい冬」。納品が遅れている理由は、世界的な半導体不足と、あとはたぶん、みんなさびしくてひまだから注文が殺到しているんだろうな。ああ、待ち遠しい。待ち遠しいのも、ほしいものがなにもないよりはよい。ちょっとだけ先のところに餌をぶら下げておくと、平坦な日常が精彩を放ちだす。冬まで生きていようと思った。

 私をデジタルピアノの購入に駆り立てた元凶は、最愛の宇宙人だ。彼は一足先にピアノのある暮らしをはじめた。このうえなく楽しそうだ。電話の向こうから英雄ポロネーズが聴こえて、むらむらとうらやましくなった。他人の持ちものを真似した経験の少ない私だが、こればっかりはがまんできなかった。すぐ買った。趣味に生きるものどうしの交際は長続きするわけだ、と納得している。私の進路に餌をぶら下げてくれてありがとう。

 デジタルピアノと同棲するのか。ほんとうに、うちにピアノがくるのか。え~! たのしみ! 玄関のドアを開けると、窓際にたたずむ88鍵が私を迎えてくれる。帰るなり気ままに1曲、ベッドにもぐりこむ前に夢心地で1曲。けだるい朝に目覚めの1曲。部屋にピアノがある暮らし。病めるときも、すこやかなるときも、ピアノを愛し、敬い、いつくしむ。え! え~! いいなあ、未来の私!

 同棲。いっしょに住むなら、猫がいちばん望ましいのだけれど、余裕のないひとり暮らしにそれは不可能だ。ニャンの体調管理と看取りだけじゃなくて、自身に降りかかる事故、大病、災害、死亡への備えに自信がなかったら、猫を飼おうなんて考えちゃいけない。しかし知っている。家に猫がいるのって、どんなにすばらしいか。実家に2匹の猫がいる。猫との暮らしはラブとピースにあふれている。

 思いついた。ひとり暮らしのともだちどうしで、「あなたの収入や健康や生命がヤバくなったら愛猫を引き取るよ」っていう協定を結ぶの、よくないですか? ちょっと何年後になるかわからないけれど、つみたてNISAをつみたてることができたら、何人かに打診するわ。デジタルピアノの話をしていたのに、猫に脱線しちゃった。

 現在の私に、生きものはとても迎えられない。それでもデジタルピアノがある。家にピアノがいるの、よすぎるな。冬まで生きていようと思った。ともだち各位、いまここを生きのびて、うちにピアノを弾きにきて。